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一体この国はどうなってしまったのでしょうか?
2002年2月21日
宇佐美 保
先には、銀行が危ないと言う事で、巨額な国民の税金を銀行に公的資金との名目で注ぎ込みました。
その際に大変吃驚したのは、そのような事態に銀行を陥れた銀行幹部の責任を取らなかったということです。
更に、“銀行幹部の責任を問うとなると、どの銀行も責任をたらされる事を恐れて、公的資金の投入を要求しなくなる。”旨のとんでもない説明が罷り通りました。
ここのような説明が罷り通っていると言うのに、銀行幹部はこの説に誰一人として異議を唱えなかった事です。
産業というよりも、国家の血管の役目を果たす銀行を、現状の惨憺たる状態に引き摺り込んでしまった責任を誰一人として感じていない上に、その幹部達は退職時にはごっそりと退職金をせしめると言うのですから呆れてしまいます。
更には、税金を投入して貰ったからには、異常に高給と言われる銀行員の給料を下げるのかと思ったら“給料を下げると優秀な行員が他行へ転職してしまうので給料は下げられない。”とのたまうのですから又呆れます。
現在に至った責任は、幹部のみならず行員各自も十分に認識するべきです。
その責任を感じたら、無給ででも銀行の再建に取り組む意気を持つべきではないでしょうか?
何故、こうも呆れ果てた言い分が罷り通るのでしょうか?
百歩譲っても、高給と言われる銀行員達の給与をこの際、明確に公表して国民の納得を得るべきです。
(更には、日本国中リストラの嵐が吹き荒れている今なら、行員の高給を世間並みに引き下げても、行員達は転職しないでしょうよ。)
そして、又又、驚かされたのは、厚生族たちの言い分です。
医療制度改革のいったんとして、小泉純一郎首相が、「先ずは、サラリーマン本人の医療費自己負担率を、二〇〇三年四月より二割から三割に引き上げる。」と宣言するや、丹羽雄哉元厚相ら自民党の厚生関係議員達(族議員)は、“先に、サラリーマン本人の医療費自己負担率を、三割に引き上げてしまうと、財政面でのゆとりが生じ、最も重要な「医療制度の抜本改革」の緊急性が薄れて、役所などの取り組みが手緩くなるので反対だ。”との馬鹿げたこじつけが、何処からも袋叩きに遭うことなく白昼堂々と罷り通ってしまうのですから驚きです。
心ある役人そして議員なら、“先に国民に負担を押し付けてしまったのだから、一刻も早く抜本対策を実施して、国民の苦労に少しでも報いよう。”と思うのが当然と思いますが、一体この国はどうなってしまったのでしょうか?
厚生族の本音は、マスコミでも言われているように「患者の負担金が増えれば、サラリーマンが医者に行く回数が減って、医者の儲けが減じるから、サラリーマンの自己負担率のアップは反対だ。」と言うのが医師会の方々の本音でしょう。
それに、今までは、患者の負担金が少なかった為、医者達がどんなに無駄な治療(検査、薬)を行っても、患者の誰一人として医者に文句は言わなかったでのしょう。
しかし、負担金が高額になれば、患者は医者の無駄な医療には文句を言うでしょう。
最近、歯医者へ行ったら、歯をドリルで削る際の冷却水が顔に飛び散らないようにとの配慮で、口の部分だけ穴のあいた奇麗な使い捨てのタオルをかけられました。
こんなものに多額の金を費やすのは嫌だと言い出すでしょうし、第一資源の無駄使いです。
スポーツクラブの仲間に、医者がいます。
彼は、シャワーを浴びると先ず、自分のシャンプーの容器をクラブ備え付けの紙タオルで拭きゴミ箱へポイ!そして、耳に入った水(?)を又新たな紙タオルで拭きポイ!
私は彼に言いました“貴方はお医者さんだそうですから、随分お金持ちなのですね。”
彼は答えました“いや、私の稼ぎは全部、子供達に取られてしまいますよ。”
“でも、その大事な子供達に自然資源を残てあげる事は重要ですよね。”
“本当にそうですよね。” と言いつつ、又、紙タオルをポイと捨てしました。
彼の日常業務(医療活動)では、このようにポイポイと紙タオル(他にも数々の資材)を使い捨てているので、スポーツクラブに来ても日常業務そのままの行為を、私達に見せ付けるのでしょう。
サラリーマンの自己負担率が増えれば、彼のような日常業務は許されなくなるでしょう。
私はこの面からも、小泉改革に期待します。
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